皆さん、こんにちは。横須賀市の行政書士、曽我です。
最近、関東地方では地震が多いですね。(と言いつつ、私は気づいていなかったのですが。。)地震だけでなく、横須賀市は海や山の街でもありますから、津波や土砂災害、河川氾濫にも気を付けなければいけません。ということで、今月は防災月間ですから、改めて安全安心の基本中の基本である、災害対策について見ていきたいと思います。
地震・津波・風水害(土砂災害)への備え
まずは、実際に災害が発生する前の備えが肝心です。備えのある無しで、災害発生時の対応や発生後の生活が大きく異なります。
地震への備え
備蓄
地震が起きると、水道・電気・ガスといったライフラインが停止し、鉄道・バスは運航停止、地震の程度によっては道路が遮断され避難所へ行くことはおろか、水や食料の配布場所にも行けないなど孤立状態になる可能性もあり得ます。そこで、1日ないし3日ほどしのげるだけの必要な物品の準備が欠かせません。以下に列挙しておりますが、個々人で必要なものが異なるため、ご自身で想定して必要なものを、すぐに持ち出せる準備をお願いします。
- 貴重品類(現金、通帳など)←日頃からまとめておいて、持ち出せるようにしておく
- 非常食(レトルト食品、乾パン、缶詰など)、飲料水・生活用水(1人1日3リットル×3日分を目安)
- 応急医薬品(絆創膏、傷薬、鎮痛剤、解熱剤など。また服用中の薬とお薬手帳も。)
- 衣類(上着、下着、履物、タオルなど)
- 簡易(携帯)トイレ(1人7日分程度)
- 懐中電灯、ラジオ、乾電池
- 生活用品(ライター、ろうそく、ナイフ、ビニール袋、軍手、食品ラップ、ビニールシート、トイレットペーパーなど)
- 家庭の事情にあわせて必要なもの(ほ乳瓶、おむつ、生理用品、予備メガネ、常備薬など)
- 給水用品(ポリ容器、バケツなど)
- カセットコンロ・カセットボンベ(無くてもよいが、あればなお良いもの)
- 固形燃料(無くてもよいが、あればなお良いもの)
ただ、準備をしてもいざというときに持ち出せないくらいの量や重さになっては、元も子もありません。何でもかんでもではなく、必要最低限の持ち物にしてください。持ち運べるというと、だいたい重さは15キロくらいまでが良いと思います。
また、食料や水については、消費期限がありますので、定期的(例えば毎年9月は防災月間なので、毎年9月など)に見直し、期限切れが近いものは食べたり飲んだりして消費、また新たなものを購入するという習慣をつけましょう。
定期的な見直しで見落としがちなのは、電池やライター、子どもの衣類です。電池やライターは未使用であっても、長期間保存後にはガスや電池切れということもあり得ますので、必ず使用してみてください。子どもの衣類は、1年経てば着られないほど成長していることもあります。
耐震化、家具等の転倒防止対策
旧耐震基準により建築された建物 (昭和56年6月以前に建築された建物) については、自らの生命・財産を守るという意識のもとに、耐震診断及び耐震改修に取組むことが大切です。
また、家自体は耐震化されていたとしても、家具の転倒で下敷きになったり、ドアの開閉ができなくなり脱出できないといったことも想定されます。被害を避けるためには、家具等の配置を工夫することや転倒防止対策の実施によって、安全を確保することができます。具体的には、
- 寝室や幼児・高齢者等がいる部屋には、なるべく家具を置かないようにする
- 掛け時計、高い所に置いてある荷物など、物が落ちてこない配置を考える
- ホームセンター等で、家具や家電製品を固定する道具を購入し、固定しておく
などが挙げられます。
家族への連絡方法の確認
家族が全員そろっている時に地震が発生するとは限りません。地震発生時にはいろんな人が電話でお互いの安否確認を行おうとするため、輻輳(ふくそう)や設備障害を防ぐために通信会社が行う通話規制により音声通話はほとんど使用できなくなります。東日本大震災のときがまさにそうでしたね。
こうした場合には、NTTの災害用伝言ダイヤル(171)や携帯電話等の災害用伝言板サービスを活用することがもっとも有効です。しかし、使用方法を家族全員が知っていなくてはお互いの安否を確認することはできませんので、これらの使い方も確認しておきましょう。
津波への備え
避難場所の検討
津波から命を守るためには、一人一人がいざという時に迅速に高台へ避難できるよう、普段から以下のことを考え、知っておくことが重要です。
- 普段生活している場所が津波の影響がない安全な場所なのか
- 安全でなければ、徒歩圏内のどの場所が安全なのか
- どのようなルートで安全な場所まで逃げることが最善なのか
それには、「津波ハザードマップ」や「標高マップ」が役に立ちます。現在見直し中ということですが、現状を知っておくため、是非ご一読ください。
風水害への備え
昨今、台風やゲリラ豪雨によって、一昔前では考えられないほどの雨が短時間に降り、その結果土砂崩れや川の氾濫による浸水被害が頻繁に起こるようになっています。
ハザードマップで自宅周辺の状況を確認
風水害も津波同様、あらかじめ周辺の状況がどうなるのか、ハザードマップで確認しておくことが大事です。
いざというときの避難計画「マイ・タイムライン」
安全な場所にいる人がわざわざ危ない外に出て、避難所に行く必要はありません。安全確保に必要な行動は、家族構成や生活状況などにより異なります。
自分の状況に合わせた避難計画を時系列で整理したものを「マイタイムライン」といいます。(横須賀市HPより)
あらかじめ身近な人と話し合って「いつ」「何をするのか」を整理しておくことで、風水害時の行動チェックや判断のサポートになります。
災害が発生したら
情報収集
地震であれば、緊急地震速報には必ず耳を傾けるようにしなければなりません。また、速報から数秒間は余裕があるため、その時間でできることを事前に考えて行動に移せるようにしておきましょう。絶対に緊急地震速報後に「地震来るかな」と待つのではなく、行動をお願いします。
津波であれば地震後のニュース速報やインターネットのニュースサイトから津波の予測がありますので、まずはチェックするよう心掛けておきます。ただ、マグニチュード6以上の大きな地震の津波予測は非常に難しいです。東日本大震災がまさにその例でしょう。大きな地震が来たら身の安全の確保できる高い位置にまずは避難するなど、津波予想を鵜吞みにすることなく避難の徹底をお願いします。
台風やゲリラ豪雨は気象学の発達により、ある程度、予測ができるようになっています。ただし、ある程度です。大雨は予想外のスピードで川の氾濫や浸水被害を引き起こします。日頃から「マイタイムライン」を話し合い、早め早めの避難行動をお願いします。
避難場所への避難
ハザードマップの確認と同様に重要なのが、避難場所の確認です。
何か災害が発生したら、どこに避難するのか。広域避難地や震災時避難所など、さまざまな避難場所があります。もしかしたらご自身の住んでいるところは、災害によってそれぞれ避難場所が異なるかもしれません。まずは事前のご確認をお願いいたします。
災害時の医療体制
大規模災害発災後の主に急性期(発災~72時間)に、災害医療活動拠点として、「地域医療救護所」を開設することになっています。
「あれ、ケガがあれば病院に行けばいいんじゃない」と思われると思いますが、トリアージという言葉を聞いたことがあるでしょうか。大事故・災害などで同時に多数の患者が出た時に、手当ての緊急度に従って優先順位をつけること、という意味ですが、病院には重症者の治療ができる医療設備が整っています。そこに軽症の患者さんが多数集まってしまうとどうなってしまうでしょうか。軽症患者に付きっきりで、設備があるのに医師や看護師不足のため、重傷者の治療ができなくなってしまいます。一人でも多くの生命を救うことが大規模災害では重要になってきますので、地域医療救護所では軽・中度の外科的治療に対応し、病院は重傷者の治療に専念できるように、機能分担する必要があるのです。これは是非覚えておいてください。開設される予定(震度6弱以上の震災時、または設置が必要と判断した場合に、市内の被災状況に応じて地域医療救護所を開設されます)の最寄りの地域医療救護所を確認しておきましょう。
北図書館 | 夏島町12 |
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(☆)ウェルシティ市民プラザ | 西逸見町1-38-11 |
文化会館 | 深田台50 |
(☆)救急医療センター | 新港町1-11 |
はまゆう会館 | 衣笠栄町1-47 |
浦賀コミュニティセンター(分館) | 浦賀7-2-1 |
(☆)横須賀総合高等学校 | 久里浜6-1-1 |
北下浦市民プラザ | 長沢2-6-40 |
(☆)武山市民プラザ | 武3-5-1 |
(☆)長井コミュニティセンター | 長井5-16-5 |
(☆)大楠中学校 | 芦名1-2-1 |
以上、まずはすぐにできる対策や知っておくべきことを、列挙させていただきました。何もないのが一番ですが、何かあったときに無策でした、では遅いです。備えあれば患いなし、ということわざ通り、日頃から備えておきましょう。本日もお読みいただきありがとうございました。では、またー。
(参考)
私の事務所ホームページが完成しました。と言っても、まだまだ業務内容等記載することは多いのですが、まずは自分を知ってもらうことが重要と考え、そちらを優先したホームページとなっています。
ご覧いただければ幸いです。もちろんHPからお仕事の依頼も大歓迎です!よろしくお願い致します。
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