遺言は縁起悪いもの?

相続

こんにちは、横須賀市の行政書士、曽我です。

最近急に暑くなりましたね。暑いというか蒸し蒸しする感じです。もうすでに東海地方までが梅雨入りし、例年よりも3週間も早いということです。じめっとした時期が果たしていつまで続くのか、梅雨が長引かなければよいのですが。

さて、今日はそんなじめっとして、なんか遠ざけたいような話題をお話しします。遺言についてです。

皆さんの中で遺言と聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか?

『資産家一家の当主がなくなり、奥様、息子、娘に穏やかに見送られたかと思いきや、突如現れた隠し子から遺言書を渡され、泥沼の遺産相続争いへと突入する』

と、言うのはドラマの中だけですが、何故か日本では遺言と聞くと、「物騒なもの」、「忌み嫌われるもの」、書くと死んでしまうから「縁起の悪いもの」というイメージが先行しているような気がします。
こういうイメージは日本だけであり、欧米では親が遺言を書くのは非常に一般的なことです。

なぜ、遺言がそういうイメージになっていて日本では一般的でないか、については割愛し、ここでは遺言の意味、その背景を私なりにお話ししたいと思います。

そもそも遺言とは、亡くなられた方の最後の意思です。本人がお亡くなりになった後、自分の残す財産をどうするかを示す切り札です。こう言うと、「そんな仰々しい遺言なんかなくても、家族兄弟は仲良く暮らしているから、財産も仲良く分けるよ」と言われる方も多いと思います。

が、しかし!

仲良く暮らせていたのは、実は亡くなられた方がまとめていたからであり、その支柱を失うと途端に崩れるということもありえます。

少し古いデータですが、平成30年の遺産分割事件(=遺産分割でもめて訴訟になった事件)総数は、なんと7500件!毎日20件のペースです。
仲良くと言っている割には、多い数字ではないでしょうか。

またこれを聞いても、「うちには財産らしいものはあまりないから、揉めるものがないよ」という方も。

が、しかし!(2回目)

その7500件のうち、1000万円以下の訴訟は、2500件で3割強です。1000万円以下ですので、少額財産という扱いになります。私はこれを、「え?そんなにあったの?財産」と呼んでいます。

その7500件のうち、1000万円以下の訴訟は、2500件で3割強です。1000万円以下ですので、少額財産という扱いになります。私はこれを、「え?そんなにあったの?財産」と呼んでいます。

つまり、亡くなる前はあると思っていなかったが、亡くなって調べてみると結構あるなあ、と後で気付き、だったら俺がもらうよ、いや私が・・・となる、ということなんです。

亡くなる側からすると、こういう無用で無益な争いは起こしたくないですよね。なので、その予防策として遺言を残すことをお勧めしています。
日本でも公正証書遺言件数が平成30年で11万件と10年間で3割も増えているので、少しは一般化してきており、これからという風潮でしょう。

では、遺言ってどのように書くの、とか、訴訟予防策以外の効果については、次回お話しさせていただきます。今回もお読みいただきありがとうございました。では、またー。

(後記)
私の事務所ホームページが完成しました。と言っても、まだまだ業務内容等記載することは多いのですが、まずは自分を知ってもらうことが重要と考え、そちらを優先したホームページとなっています。
もしご覧いただければ幸いです。もちろんHPからお仕事の依頼も大歓迎です!よろしくお願いいたします。

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